こんにちは、
理系ソムリエのシゲです!
みなさんはリキュールについて、どのようなイメージをお持ちですか?
当初は薬として扱われていたリキュールですが、今や『液体の宝石』とよばれ、数千種類あるカクテルの材料だけでなく洋菓子にも使用されています。
今回は500種類以上あるリキュールを原料ごとに分類し、有名な物を簡単に説明していきます。
果実系
①カシス
果実系リキュールのなかではトップの人気を誇るフランス生まれのリキュール。
ジューシーな甘みが魅力。
『クレーム・ド』と付くものは、1リットル当たり400g以上の糖分を含むものに付けられる名称。
②サザンカンフォート
アメリカ・ニューオリンズで生まれたリキュールで、直訳すると『南部の安らぎ・歓び』を意味する。
糖蜜を蒸留したスピリッツにピーチ、オレンジ、レモンなど数十種のフルーツフレーバーとハーブを加えて作られた。
ほのかな甘みが魅力。
『Southern Comfort』の頭文字をとって『So Co(ソコ)』の愛称で親しまれている。
③ライチ
楊貴妃が愛したとされるライチの、上品な香りと甘さだけを移しとったリキュール。
エキゾチックな風味と甘みが魅力。
④スロー・ジン
イギリスの農家で庭木として栽培されていたプラムの一種、スロー・ベリー(西洋スモモ)をジンに漬けて作られていた果実酒。
甘酸っぱさとジンの風味が魅力。
⑤オレンジキュラソー
ビターオレンジの果皮をスピリッツに浸漬して蒸留し、ブランデーや砂糖などを配合して熟成させる。
コハク色でまろやかな味わい。
当初は南米・ベネズエラ沿岸にあるキュラソー島のいオレンジを使っていた。
⑥ホワイトキュラソー
オレンジの果皮をスピリッツに浸漬させ、抽出したエキスを蒸留し砂糖などで味を調整したリキュール。
オレンジの爽やかな香りと甘みがある。
ホワイトキュラソーには、『トリプル・セック(フランス語で3倍辛いという意味)』と表示されているものがあるが、実際に辛いわけではなく、甘みを抑えた味わいを意味している。
⑦ブルーキュラソー
ホワイトキュラソーに着色して造られる。
色素成分を加えたぶん、苦味を感じる味わいになっている。
なんといっても、カクテルで使用した時に視覚で伝わる清涼感が持ち味。
ナッツ・種子系
⑧アマレット
アマレットとはイタリア語で『すこし苦いもの』という意味。
1525年、イタリア・ミラノのサローノ町の教会の壁画を描いていた画家が、宿泊していた宿屋の女夫人の美しさに惹かれ、彼女をモデルにした聖母マリアの絵をプレゼントした。
そのお礼として女夫人が贈ったリキュールがアマレットの始まり。
スピリッツにアンズの種を浸漬させる。
『愛のリキュール』とも呼ばれ、アーモンドの香味がする。
⑨カルーア
スピリッツに焙煎したコーヒー豆を浸漬させて作る。
コーヒー豆のほろ苦い香ばしさと、強い甘味が特徴。
特殊系
⑩アドヴォカート
19世紀のオランダの農村で作られていた自家製のスピリッツに、卵の黄身と砂糖を加えたものが発祥と言われている。
アドヴォカートとは『弁護士』という意味で、これを飲むと酔いが回り雄弁になることから名付けられた。
⑪ベイリーズ
ヨーロッパでは古くから、ブランデーに生クリームを加えて楽しむ習慣があったが、それを直接配合するのが難しかった。
しかし、食品加工技術が進歩したことでそれが可能となり、世の中で親しまれるようになった。
ベイリーズはアイリッシュウイスキーにフレッシュクリームを配合したリキュール。
まとめ
いかがでしたか?
次回は薬草系のリキュールについてです。
今宵もあなたに最高の一杯を!