こんにちは、
理系ソムリエのシゲです^_^
日本酒用語で良く、『山廃(やまはい)』という言葉を耳にします。
ところで、山廃ってなに?
そう思った方の為に、分かりやすく簡単に説明します^_^
山廃とは?
酒母(酛)の作り方の一種で、『山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)』の略です。
酒母(酛)とは、元気な酵母を健全に、大量に培養する工程である。
蒸米に麹と仕込み水を加えて培養する。
酒の母と書くように、その後の醪造りの良し悪しが決まり、酒造りの骨格ができる。
酒母造りには大きく分けて速醸系酒母と、生酛系酒母の2つに分けられる。
速醸系酒母は90%のシェアを占めており、乳酸を添加することにより短期間で安全な酒母製造法です。
生酛系酒母は10%のシェアで、もともと含有している乳酸菌を増殖させ、生成する乳酸によって酒母を製造する。
伝統的な手法で手間と日数がかかる。
生酛系酒母は2つに分けられる
①生酛(シェア1%)
蒸米と麹と仕込み水を『半切り』という浅めの桶に入れ、ヘラで良く混ぜ合わせる。
数時間経過すると、蒸米と麹は仕込み水を吸収して膨張する。
水分はほとんど見られなくなり、再び桶の中身を混ぜながらすりつぶす。
この作業を『山卸(やまおろし)』または『酛摺り(もとすり)』と呼ぶ。
これを用いて酒母を育成する。
②山廃酛(シェア9%)
山卸(やまおろし)の作業を行わずに酒母を育成する。
文字通り、山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)である。
1909年に国の醸造研究所が行った実験で、山卸の作業を行なった酒母とそうでない酒母では、成分的に違いが見られなかった結果から実用化された。
これにより、仕込み作業の簡略化が可能となった。
近年では、生酛仕込みと山廃仕込みには異なる香味が生み出すと見直されている。
伝統的な生酛仕込みは、より豊かで複雑な香味を求め、取り組む蔵が増えてきている。
基本的に山廃は、ヨーグルトやサワークリームのような香りがあり、濃醇かつ味わい深い酒質が多い。
その為、青魚や魚卵、貝類、チーズとも合いやすい。
またジビエ料理や、熱燗にして鍋と合わせてもよい。
まとめ
いかがでしたか?
これでまた、日本酒が楽しめますね^_^
今宵もあなたに最高の一杯を!